『AirPower』をみてちょっと残念に思った話

 iPhone8からワイヤレス充電規格であるQi(チー)に対応し、公式の充電器である「AirPower」がもうすぐ発売されそうだとか。

そろそろ販売されそうな「AirPower」。パワフルな最大29W出力仕様で価格は高め…? | ギズモード・ジャパン
https://www.gizmodo.jp/2018/03/iphone-airpower-29w.html

 自分自身はiPhone使いではなくてAndroid使いですが、使っているGALAXY(2年ほど前に購入)がQiに対応していたため、ワイヤレス充電にはずっと憧れていました。ただ、普通の充電ケーブルに比べるとまだまだ高かったので考えあぐねていたところ、たまたま秋葉原に行ったときに寄ったお店で500円ほどで売っていたため衝動買い。スタンドタイプではなく、丸い平たいタイプのものでした。家に帰ってさっそく設置し、しばらく使ってました。

 使い勝手だけで言うと便利です。充電が始まると充電器が光る仕様だったので置いたのに充電できてない、ということはほぼなかったです。せいぜい枕元に置いていたせいで、寝ぼけて手か何かがあたってずれてしまったら朝になって悲惨なことになっている、というくらいです。今はもう使用していないのですが、それは使い勝手の問題というよりかは、ケーブル充電にくらべて発熱がすごかったので、怖くなって使わなくなってしまいました。iPhoneのワイヤレス充電の発熱具合はわからないですが。

ワイヤレス充電器に求めているもの

 とはいえ、まだワイヤレス充電にあこがれはあります。置くだけで充電が始まる未来的な雰囲気や利便性は確かに他には代えがたい体験です。

 しかし、AirPowerのデザインを見てふと思いました。

『わたしたちはワイヤレス充電の機械を求めているのだろうか』と。

 

 

 マーケティングに関する言葉の中にこういう言葉があります。
 「ドリルを売るには穴を売れ」

  ググれば情報が見つかると思いますので詳細は省きますが、要はお客はドリルが欲しくて買うわけではなく、ドリルであける穴が必要だからドリルを買うのだ、という話。プロダクト(商品)を売るにはその背景にある目的を知らないといけない、ということです。
 それを踏まえてAirPowerを見ると何かが物足りない。

 そうです。
 『わたしたち(すくなくとも私自身)は"ワイヤレス充電器"を求めているのではなく、"スマートフォンを置く場所"を求めている』
 と気づいたからです。

 

 私自身は整理整頓が苦手な方で、物をいろんなところにおいてしまうのですが、整理整頓術などを見ていると、まずはじめに物の置き場所を決めることが大事のようです。であれば、日常でよく使うもの、必ず身に着けて持ち歩くもの、それはスマートフォンだけではなく、鍵やお財布などを置く場所を決めたい。その中にワイヤレス充電の機能を盛り込んで欲しいと思うわけです。そして願わくばそれがインテリアとしておしゃれであること。

 Appleのデザインセンスは結構好きなんですが、AirPowerを見てしまうと、どうしても使用コンセプトよりも、公式のワイヤレス充電器であること、が優先されているようにしか見えず、なんだかがっかりしてしまいました。昔はもっと予想を裏切る革新的なデザインで攻めてた気がするだけに残念です。

WallJax: World’s first completely wireless charger | Indiegogo
https://www.indiegogo.com/projects/walljax-world-s-first-completely-wireless-charger#/

 調べたところクラウドファンディングで資金調達をしているこんな製品もありましたが、これもインテリアというよりかはガジェット感が強い。もう少し他のものも置けて、インテリア感がでてるとうれしい。(IKEAにワイヤレス充電機能付きのスタンドもありますが、自分の生活スタイルには合わなそうでした)

 

 そもそもiPhone使いではないのでAirPowerもあまり関係ないのですが(充電機能は使えると思いますが)、もしAndroid端末を含めおしゃれなインテリア+ワイヤレス充電を満たす製品が登場するといいなぁ、と思うわけです。